
皆さん、こんにちは。船井総研グループの山本翼です。
就職活動を進めている中で、「ホールディングス」や「グループ採用」という言葉を目にしたことはありませんか?
ホールディングス傘下に複数の事業会社を持つ企業を中心に、グループ単位で採用活動を行う企業が近年増えています。ただし、ひとくちに「グループ採用」と言っても、実はその仕組みにはいくつかのパターンがあり、応募学生の選考の進み方や、配属先の決まり方は大きく異なります。
本記事では、グループ採用とは何か、近年広がる3つの類型、そして応募者にとってのメリットや注意点について、わかりやすく解説します。
この記事でわかること
- グループ採用とは何か、近年広がる3つのパターン
- 応募者にとって選考プロセス・配属・情報量がどう違うか
- 自分に合うグループ採用を見極めるためのポイント
グループ採用とは?──近年広がる「グループ採用」の3つのパターン

グループ採用とは、親会社や持株会社(ホールディングス)が窓口となって、傘下の複数のグループ会社の採用活動をまとめて行う方式のことを指します。
応募者にとっては、1回のエントリーで複数の会社を検討できたり、グループ全体での説明会や選考を受けられたりする仕組みです。
近年、グループ採用を導入する企業が増えてきた背景には、M&Aによる事業会社の増加、グループ全体での採用ブランドの強化、各社の採用効率化など、企業側のさまざまな事情があります。応募者にとっても、複数の事業領域や会社文化を一度に比較しながら選べるという、新しい選択肢が生まれています。
ただし、「グループ採用」と一口に言っても、実際の仕組みは大きく3つのパターンに分けられます。
①各社個別採用型(グループ採用の取り組みなし)
グループ各社がそれぞれ独立して募集・選考・採用を行う、最もスタンダードな形です。応募者は会社ごとに別々にエントリーする必要があります。
②グループ募集型(窓口統合・選考は各社)
グループとしてエントリー窓口を一本化し、まずまとめて応募者を集めます。その上で、説明会や選考は事業会社ごとに行う方式です。
③グループ一括採用型(窓口統合・選考も統合)
エントリーから選考、内定までをグループとして一括で行い、入社後にグループ各社へ配属する方式です。
同じ「グループ採用」という名前でも、応募学生の選考の進み方はかなり違ってきます。次のセクションで具体的に比較してみましょう。
応募者にとっての違いは?──選考プロセス・配属・情報量で比較する

3つの類型を、応募者の視点から比較すると以下のようになります。
| 項目 | ①各社個別採用型 | ②グループ募集型 | ③グループ一括採用型 |
|---|---|---|---|
| エントリー | 各社別々 | グループに1回 | グループに1回 |
| 選考 | 各社が独自に実施 | 各社が独自に実施 | グループが一括実施 |
| 内定の出元 | 各社から | 各社から | グループから |
| 入社時の所属 | 応募した会社 | 応募者が選んだ会社 | グループ判断で配属 |
| 情報の集めやすさ | 各社サイトを横断 | グループ窓口で一覧 | グループ窓口で一覧 |
①各社個別採用型は、応募者にとって「1社ずつ調べて、1社ずつ応募する」シンプルな流れです。グループ会社とはいえ、それぞれ別個の会社として感じるかもしれません。グループ会社を横断的に比較するには、応募者自身が情報を集めて整理する必要があります。
②グループ募集型は、「まとめて情報を得てから、興味のある会社を選んで選考に進める」という体験になります。グループ全体での説明会・選考イベントなどを通じて複数社を比較しやすい一方、最終的にどの会社を受けるか、どの会社に入社(=内定承諾するか)は応募者自身が決めるため、自分の意思を反映しやすい方式です。
③グループ一括採用型は、「グループとして採用してもらい、配属はグループが決める」という方式です。応募者は「この事業領域で働きたい」「この会社で働きたい」という選択を、選考過程で十分に表現できないこともあるため、入社後の配属に納得感を持つには、『グループのことが好きで、どの事業・職種でも一生懸命働けるな』という確信を持てるかが重要になります。
なお、3つの方式のうち、どれが優れているという話ではありません。応募者の志向性や、グループ各社の関係性によって、適した方式は異なります。
自分に合うグループ採用を見極めるためのポイント

グループ採用(「ホールディングス採用」と言う場合もあります)に応募するかどうかを判断する際、応募者として確認しておきたいポイントがいくつかあります。
ポイント1:どの方式かを確認する
まず、その企業のグループ採用が3つのうちどのパターンに該当するかを把握しましょう。各社の採用ページの「選考フロー」「内定後の配属」のページを確認すれば、おおむね判別できます。
ポイント2:自分の意思がどこまで通るか
特に③グループ一括採用型では、配属先がグループ側の判断になることが多いため、「自分の希望はどこまで尊重されるのか」を選考の場で確認することが重要です。一方、②グループ募集型は応募者の選択を尊重する方式なので、自分で会社を選びたい志向の人には合いやすいでしょう。
ポイント3:各社の特色をどれだけ把握できるか
グループ募集型・グループ一括採用型のいずれも、複数の事業会社の特色を把握する機会がどれくらい用意されているかが、応募者の納得感に大きく影響します。説明会の充実度、社員と話せる機会の有無、各社の事業内容を比較できる資料の有無などを確認しましょう。
ポイント4:選考の重複・スケジュール
グループ採用に応募している間も、他社の選考は並行して進みます。エントリー時期、選考時期、内定時期を、自分の就活スケジュール全体と照らし合わせて確認しておくと安心です。
グループ採用は、一度に複数の選択肢を比較できる便利な仕組みであると同時に、各社の理解を深めるには応募者側の情報収集も求められます。仕組みを正しく理解した上で活用すれば、納得のいく就職活動につながるはずです。
【より深く知りたい方へ】船井総研グループの「グループ募集型」採用について
本記事の筆者である船井総研グループは、上記の3類型のうち②グループ募集型でグループ採用を行っています。日本最大級の中堅・中小企業向け総合経営コンサルティンググループとして、グループ各社(船井総合研究所、船井総研サプライチェーンコンサルティング、船井総研ヒューマンキャピタルコンサルティング、船井総研あがたFAS など)の特色を一度に比較しながら、最終的に自分が進みたい会社を選べる仕組みになっています。
▶ 具体的な仕組みについては、「船井総研グループの『グループ新卒採用』とは?コンサル各社を一気に比較できる仕組み」 をご覧ください。